損益分岐点

(小さな仕事塾MLより)

固定費が分かれば、損益分岐点が分かり、設定すべき掛け率と必要な売上の関係が分かります。

自宅カフェ経営の例をあげますね。現実的な数字じゃないと思うのですが、簡略化してわかりやすいように書きます。
まず、水道光熱費と家賃などの固定費を月8万とします。
固定費、いろんな考え方があるのだけど、自分の人件費も最低7万入れるとしましょう。
合わせて15万円はなんとしても確保しなきゃいけないギリギリのラインとして設定します。これを下まわるようだったら、続けていけない(生きていけない)ラインをまず考えます。

そして、この15万円を得るのにどれだけ売上が必要か見ましょう。

もし原価率が50%だったら、売上30万円が必要になります。それが損益分岐点になります。
100:50=x:15万円
     x=30万円
(15万円を0.5で割って必要な売上を求めます。)

もし原価率が40%だったら、売上25万円が損益分岐点になります。
100:(100-40)=x:15万円
           x=25万円
(15万円を0.6で割って必要な売上を求めます。)

もし原価率が30%だったら、売上21万円が必要になります。それが損益分岐点です。
100:(100ー30)=x:15万円
           x=約21万円
(15万円を0.7で割って必要な売上を求めます。)

もし算数が分かりにくかったら、次回の起業講座でゆっくり説明しますね!
最初はわたしがみなさんにかわって計算します。

とにかく、このカフェ経営にとっていくら売上があれば続けていけるかは、掛け率によって変わってくるんです。

もし原価率を30%に設定したら、21万の売上で生きていける。
でも原価率を50%に設定したら、30万の売上がないと生きていけない。

25万売上があっても、原価率50%でやってたら、5万円の赤字です。
同じ25万円で原価率が30%ならば、約4万円の黒字です。
この差は大きいですよね。
前者だとで1年で60万円の赤字になるし、後者だと48万の黒字になるんです。

5年もやったら、一方は300万円の赤字で、他方は240万円の黒字。
えらいちがいですよね。

中小企業白書から、近年における個人事業主の廃業率を見てみると
・1年で37.7%、3年で62.4%が廃業
・10年では88.4%が廃業
というのが現状のようです。

固定費、掛け率、損益分岐点、これをしっかり見ていきましょう。
いつでも一緒に考えるので、難しいなと思ったら、気軽に相談してください。